対象:9-12才(小学校高学年から中学生)
ジャンル:文芸小説/時事問題
書評 by Moeさん
Caitlinの世界では、全ては白と黒に分かれています。その間のものは複雑。それは彼女の兄、Devonが教えてくれたこと。でももうDevonはいなくなってしまって、父は最近人生を泣いて過ごしています。
自分の辞書で実際にclosureの意味を調べてみたら、このような結果が出ました:closure; the feeling that a difficult or an unpleasant experience has come to an end or been dealt with in an acceptable way
私は昔、曾祖母が亡くなったことがあります。まだ小さかったので、あまり覚えていませんが、たまに遊びに行った時の畳の独特な匂いを思い出します。一年に一回しか会わなかったけれど、もうあの匂いがかげないと思うと悲しくなってしまいます。初めて、曾祖母が亡くなったと聞いたとき、私は「死」についてあまり深く考えられませんでいた。今私が思い出せるのは、あの時の畳の匂いです。それが私のただ一つの思い出なのです。もちろんCaitlinは私よりもっと多くの思い出があると思います。だからこそつらいと思うのです。しかし、一つしか思い出がないのに、それがもう無くなってしまうのも、かなり悲しいと思います。
私にとってのclosureは、このレビューを書く事でした。初めて本当の「死」の深さについて教えてくれた本、それはこのMockingbirdです。なんとなくCaitlinに入り込めたような気がします。私には味わえなかった悔しさや怒りも、じわじわと伝わってきました。
映画、To Kill a Mockingbirdを見てから思ったのですが、映画の中での「Mockingbird」は、Devon だと思います。また、もう一つ結びつきを感じた点は、裁判に出された黒人の人も銃殺されたことと、そのニュースが分かった時、Scoutが、”It's like killing a mockingbird isn't it?"と言った所です。本を読んでから見た映画なのですが、かえってその方が深く見れたと思います。To Kill a Mockingbirdは今では私の一番好きな映画です。実際の本も読んでみたいと思いました。
文の途中で大文字をつかったり、会話文を他の文章と上手に溶きこませているな、と思いました。始めの方は少し訳が分からくなってしまい、本はあまり進まなかったのですが、だんだん話に引き込まれていきました。これは、私の好きな本の一つになりました。少し時間を空けてまた読んでみたいと思います。読むたびに新しい発見がある本だと思います。
渡辺のメモ
2010年全米図書賞 児童書部門受賞作品です。
これと、2011年ニューベリー賞受賞作品「Moon Over Manifest」を比べて、ディスカッションしてみました。
私の感想はこちらです。もえさんは、mockingbirdのほうがお好きだったようです。
コメント
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