このレベルになると、大人でも楽しめる読みごたえのある本が出てきます。
SSS式多読の読みやすさレベル(YL)では4〜5といったところですが、ここに来ると英語力よりお子さんの年齢に合わせたレベルで分けさせていただきます。
次のレベルと英語の難易度ではあまりあまり変わらないものが多いので、最初は薄めの本から選び、だんだん厚めの本に移りましょう。シリーズは登場人物や文体に慣れるので2冊目からは読みやすくなり、自然に単語を覚えてゆくことができますからおすすめです。
年齢的にはこの次のレベルと重なるのですが、ここでは8才から11才程度、つまりアメリカの小学校高学年向けの本を中心に選んでいます。
Girl Reporterシリーズ
中学校の学生新聞の女子レポーターの事件簿。中学校が舞台なので、実際に学校で使われる単語が沢山出てきます。軽いお話ですが、実際に中学生や高校生の方にはこちらの学校の雰囲気が伝わってとっても興味深い内容だと思います。
The Poppy Stories
Aviの本には喜怒哀楽が詰まっていて、子供用の本とは思えないほど深く感情移入してしまいます。ポピー連作はそれぞれの本が完結していますが、登場する動物が共通しています。
Goosebumpsシリーズ
会話が多く、文章はこのレベルでは最も簡単なもののひとつ。怖いのが大丈夫なら、あっという間に沢山読める良いシリーズです。
Sammy Keyesシリーズ
中学1年生(日本なら小学6年生)の活発な女の子Sammyが活躍する大人気のミステリーです。下はその第一巻でエドガー賞受賞作。
D'Aulaires' Book of Greek Myths
幼い娘がギリシャ神話に興味を持ち始めたとき、すっかり気に入ってしまったのが、彼女の父親が10才の誕生日に友達からプレゼントされたこの本です。40年近くたった今でも、ギリシャ神話の入門篇として多くの人に愛されています。簡単で読みやすく、ややこしいギリシャ神話を簡単に理解できるのでおすすめです。大人気のPercy Jackson & the Olympiansシリーズに登場するギリシャの神々のバックグラウンドを理解するのにぴったりです。
ここから下は、もう少し成熟した読者向けで小学校高学年から中学生におすすめです。
Cihcken Soup for the Preteen Soul
9−13歳のアメリカ人のプレティーンが書いた101の体験談。苦しかったこと、哀しかったこと、それらを克服したことなど、プレティーンの子供達が共感する話が詰まっています。
Warriorsシリーズ
ちょうどこのシリーズが始まったころに小学生だった娘が新刊が出るたびに買いそろえたもので、わが家にはぎっしりとハードカバーが並んでいます。友達とも登場人物ならぬ登場猫たちの話ばかりしていましたから、小学生から中学生まで相当やみつきになるシリーズなのでしょう。
The Tiger Rising
ニューベリー賞受賞者のDiCamilloは児童書の大御所のひとりです。これは薄い本ですが、読後にもいろいろと考えさせられる本です。親子で読んで話し合いするのに適しているかもしれません。
The Wanderer
13才の少女 Sophieは、イギリスに住む祖父に会うため、叔父3人従兄弟2人と一緒に航海に出る。けれどもSophieの過去にはある秘密が...。Sophieと従兄のCodyの2人の心理が、それぞれの航海日誌という形で描かれている。人間描写も優れていて、娘が小学校高学年のときに楽しんだ本。
Holes
娘が小学校4年生のときに映画化されたのですが、女の子にも男の子にも、そして大人にも楽しめる本です。親子のブッククラブにも使われています。
Leaping Beauty: And Other Animal Fairy Tales
Wickedで有名なGregory Maguireの子供向け童話パロディ。韻を踏んだジョークが多いので、その可笑しさがわかるためには英語に慣れている必要があります。
The Ruins of Gorlan (Ranger's Apprentice)
戦士になりたかった少年Willだが、小柄なためにレンジャーの修行をつむことになる。魔術を使うレンジャーは謎の存在であり、その修行も厳しいものだった。小学校高学年から中学生の少年にぴったりの冒険ファンタジー。
英語力が身に付いたら、この年頃から読んでいただきたいクラシック
Anne of Green Gables
この年頃から年配の人まで、何度読んでも楽しめる傑作中の傑作です。下記は、生誕百周年記念のオリジナルのイラストを使ったものですが、他にも多くのバージョンがあります。
Black Beauty
私が子供の頃に読んで感動した本ですが、30年後にわが娘もBlack Beautyの虜になりました。乗馬をしない限りは馬に触れることのない私たちですが、Black Beautyを読むと、馬の知性や生涯について深く考えさせられるようになるでしょう。ぜひ読んでいただきたい感動的な作品です。
読書プログラム参加者Moeさん(小3)の書評も参考にしてください。
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