対象:9-12才(小学校高学年から中学生)
ジャンル:文芸小説/米国の20世紀初頭
書評 by Moeさん
Abileneは、父の希望で、父が昔住んでいた町、マニフェストに行くことになった。父がいつも楽しそうに語る町なのだが、実際についてみると活気の全くない小さな町だった。さらに、誰も彼女の父、Gideonについては教えてくれない。
私が一番気に入ったところは、二つのストーリが、一番最後に一つになるという点です。なぜか、霧が晴れたような気持ちになりました。また,エンディングで、Ablieneが謎を解き明かす場面があるのですが、そこでなるほど、いいつくりだな、と思いました。
もちろんこのように、二つのお話が一つになるというのはたくさんあります。ではなぜ、この作品に限って、Newberry賞を受賞することができたのでしょうか。私は、人物の書き方が新鮮で、美しかっただからだと思います。たとえば、占い師のMiss Sadieの、「ベルベット」のような声と書いてあります。人の声をベルベットに例えられるのか少し不思議になりましたが、ベルベットの方が、太いや細いなどより想像しやすいと思います。
また、重要ではない人物でも、一つ一つ丁寧に紹介されているので、次はどんな人が登場するのだろう、とワクワクしてきます。マニフェストを早く完成させたくて、思わずページ(とはいってもKindleで読んだのですが)をめくる手が止まらなくなりました。
渡辺のメモ
2011年ニューベリー賞受賞作品です。この本と前述の「mockingbird」を比べて、もえさんとディスカッションしてみました。
私の感想はこちらです。
コメント
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