前回の続きで今回はPart 3 Local Sustainable です。
3-12 Poly Face Farm
もえさん:
オーガニックより良い食べ物を育てている場所、農場の具体例としてPollanはPolyface Farmに行くことにした。Polyface は自分達の事をBeyond Organicと呼んでいるらしい。その秘密は・・・「草」です。さて、Polyfaceはどう草を利用して、オー ガニック以上に清潔で環境や体に優しい農場にしているのでしょうか?では、見てみましょう。
渡辺:
Local Sustainableというコンセプトは難しいようで簡単でもあります。というのは、これが元々の農場の形式だったからです。ひとつの農場で、多様な野菜、多様な動物を育て、ほとんど自給自足ができるといったものです。Part 1 で登場したような、コーンしか育てない農場とは大きく異なります。そして、コーン農場に比べると、遥かにクリエイティビティを要し、重労働でもあります。
著者のPollanは、取材だけでなく、有名なPolyface Farmに住み込んで働きながらその内容を探ります。大変そうですが、楽しそうでもあります。私も彼らの夕飯に招待してくれるのであれば、1日だけ働かせていただきたいと思いました。
3-13 Grass
もえさん:
まず牛と草の関係を調べます。Polyfaceでは牛を移動しています。これがどう良いかというと、牛のふんに は十分に栄養がありますが、これがありすぎてしまうと帰って土が傷んでしまうのです。また、移動すれば牛にとっての運動にもなるし、草 がまた大きくなる時間もたっぷりあるわけです。これを、The Law of Second Bitesと言います。
渡辺:
牛はもともと「草食」です。ですから草を食べることが牛にとっては最も健康に良いことなのです。そして、広々とした牧場にいると病気にもなりにくいし、病気が広まりにくい。ですから大量生産の牛のように抗生物質を与える必要もないわけです。でも大量生産の牛と異なり、相当手間がかかっています。
牛を移動させるのは、牛が2度食い(second bites)をしないようにするためです。最初食べただけでしたら、クローバーのような雑草は自然に生え戻ります。けれども二度食いすると、根っこ近くまで食べてしまうので、元に戻れなくなります。ですから、その部分のgrassが回復するまで、他の場所に移動し続けるわけです。大量生産の牛は外に一度も出ることがなくぎゅうぎゅう詰めの場所で糞だらけの人生を送りますが、Polyfaceの牛は、毎日外で新しい草を食べるために移動し続けます。つまり、それだけ広大な土地が必要だというわけですね。
それを考えると、grass fedの牛肉がスーパーの肉の何倍もするのは当然と言えます。
3-14 The Animals
もえさん:
次に鶏について学びます。鶏も移動していて、これは牛の後にさせています。なぜなら、牛のふんによってLarvaeが沢山 いるからです。また、鶏を移動させるのに、Egg Mobileという物をつかいます。自然をこのように有効に利用させるということ を知って、なるほどと思いました。
渡辺:
巨大な鳥小屋を移動させるEgg MobileというPolyface農場独自の方法に感心しました。それと野生でも牛の周りには必ず鳥がいて掃除屋をしているということにも、納得。このようにクリエイティブな農場の素晴らしさを感じました。
3-15 The Slaughterhouse
もえさん:
いよいよ鶏を食べ物に変えます!でも、私はこれは良いふうに食べ物に変えているのだと思います。なぜなら鶏はちゃんと鶏のように育てられたからです。短くまとめてみるとこれは鶏の恩返しのような物なのです。鶏はコーンにくちばしをいれられてからある所を 切られてすべての血が抜けてから毛などを切り落とされます。写真が少し怖かったです。
渡辺:
ここがまさしくThe Omnivore's Dilemmaです。動物を愛情を込めて育てても、それをいつか殺して食べなくてはならない。でも農場主のJoelは、毎日屠殺はしません。大量生産のためにファクトリーで屠殺だけをする職業があることについて、Joelはこんな風に言っています。
“Nobody should.”, “Slaughter is dehumanizing work if you have to do it every day. Processing vut a few days a month means we can actually think about what we’re doing, and be as careful and humane as possible.”
私たちも食べるときに、感謝の気持ちを忘れてはならないと思いました。
3-16 The Market
もえさん:
ここではSeasonal Foodについて習います。Polyface Farmのような農場は季節によって卵の色や味が違います。こ れをSeasonal Foodといいます。また、Slow Foodという運動も行われているそうです。これはガソリンをあまり使わないよう にできた運動だそうです。
渡辺:
私がよく行く地元の農場の卵の黄身はオレンジ色なのです。味も美味しいし、不思議だなあと思っていたのですが、この章を読んでようやく謎が解けました。草を食べている鶏の卵は黄身がオレンジ色になるのだそうです。ですから草を食べていない冬の間は黄身がレモン色に近い薄い黄色になるのですね。これまで食べていた卵が、美味しいだけでなく、健康にも良いと知って嬉しくなりました。
3-17 My Grass-Fed Meal
もえさん:
やっと一週間が終わりました。分かったことを少しまとめてみます。草を利用するBeyond Organicの農場はエコでクリ-ンです。このような農場をサポートするために、農場から買うこと。農場で育っている鶏などは恩返 しのために食べ物になるのだから肉を食べるということを気にしてはいけないこと、などです。
この章では草について分かりました。色々な人がこのような農場を利用して、また前のようなBeyond Organicな食べ物を食べる世界にしていけたらいいのにな、と思いました。
次は一番最後の章、自分で作る食事についてです。この章であった農場とどう違うのか、いよいよ最後に迫ってきます。
渡辺:
以前から、マサチューセッツ州地元の牧場からのGrass Fed (牧草を食べた牛)の牛乳を買っていたのですが(その農場もPolyfaceのように「オーガニック」を自称していないのが面白いところです)、Polyface Farmについて読んでからは、Grass Fedの牛肉を買うようになりました。相当高いのですが、これを読むと、やはりそれだけの価値はある、と思うようになりました。それだけ大切に育てていただいているのですから。
こうして、食べる行動に直接結びつくのがこの本の凄いところです。
もえさんが利用したマインドマップ
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。