YA特集が来週くらいまで続きます。
そして引き続き2008年に出版された児童書とヤングアダルト本の最終作品を選ぶバトルの中間報告です。ここから入った方はこちらを。
審判は、Los Angeles Times Book Prizeを受賞した Tyrell (Push) の作者Coe Boothです。
かたやNational Book賞のファイナリストChains、こなたPrintz Honor bookのTender Morsels。審判はこの難しい取り組みに相当悩んだようです。
独立戦争時のニューヨーク市で、奴隷としてひどい人々に売られる黒人少女Isabelの葛藤を語るChainsは、熟練した文章で最初から最後までのめりこめ、希望を抱かせるエンディングで、総合的に非常に満足のゆける読書体験とのこと。
一方のTender Morselsは、「これまで読んだなかで最も想像力に満ちた本のひとつ」というこです。けれども、おとぎ話のような語り口で父親の性的虐待やギャングレイプを描いていることについては「disturbing」と憂慮を語っています。エンディングがビタースイートであることについては、「とても、とても満足した読書体験」とさほど影響は与えていない様子。
どちらもとても気に入ったようですが、Coe Boothが選んだのはこれです。
その理由は、「読者として、私は主人公と人生体験をしたい。主人公に関心を持ち、気遣いたい。Tender Morselsは大胆でオリジナルで記憶に残る作品だが、私は(Chainsの主人公)Isabelを気にかけた。それゆえ私はChainsを選んだ」というものです。その気持ち、私にはとてもよくわかるような気がします。
こんにちは点子さん。
YAは、一応14歳以上の高校生を対象にしている本のカテゴリーです。Traveling PantsはYAとして扱われていますが、Kira-Kiraは近いうちにご紹介する予定のPercy Jackson & the Olympiansシリーズと同様に対象が小学校高学年から高校生くらいなので、図書館によって児童書(9-12歳用)として登録されていたりYAとして登録されていたり、バラバラです。
Daddy-Long-Legsが書かれたときにはもちろんこういうカテゴリーはなかったのですが、ちょうど高校生くらいの少女向けということで現在はYAとして分類される場合があるようです。ちなみに赤毛のアンは9-12歳用の児童書という分類が多いようです。
子供はある日突然育つわけではないので、中間のものがあって当然ですよね。というわけで、YA特集も「だいたい」程度の気楽さでご紹介してゆこうと思っています。
これからも宜しくお願いします!
投稿情報: 渡辺 | 2009/04/22 14:27
こんばんは。YA特集楽しく読ませていただいています。でも、疑問が・・・どういうものをYAというのか決まりはあるのでしょうか?懐かしいDaddy-Long-Legsもそうなんですね?クラシックすぎてそういうイメージでは捉えていないんですけど。また、読んでいませんが、面白そうだなと思っている Traveling Pantsなんかもそうなんでしょうね? それから たとえば、私はCynthia Kadohata のkira-kira はとてもよかったとおもうのですが、あれはYAにはいりますか?
ともあれ、どんどん読みたい本が増えて困ってしまいます。
投稿情報: 点子 | 2009/04/22 08:46