ところで、ノミネートの理由に「He also happens to have written the best marketing book on the planet The New Rules of Marketing and PR 」とありますが、その邦訳版「マーケティングとPRの実践ネット戦略」が日経BP社から今週出版されました。ラッキーなことに翻訳チームがすごいのです。その面白いいきさつについてはこちらをどうぞ。
A Slobbering Love Affairは、オバマびいきの報道をしたアメリカのメディア批判の本です。著者のBernard Goldbergは元CBSのレポーターで、非常に右よりの保守派として有名です。保守派で攻撃的なCathy Youngですら、以前にGoldbergが書いた本を「偏っている」と批判したほどです。オバマ大統領誕生を苦々しく思う者が多く存在するということを示す現象といえます。
Guiltyも上記に似た保守派の本です。著者のAnn Coulter(私の夫は高校で彼女の1年上級生)は、共和党でも避ける人がいるほど超過激な保守派です。2004年の選挙で民主党のジョン・ケリーを応援した同時テロ犠牲者の未亡人たちに対し、「 I've never seen people enjoying their husbands' deaths so much (伴侶の死をこれほど楽しんでいる人たちをこれまでみたことがない)」といった批判をして物議をかもし出しました。でも物議をかもし出すのは「本を売るためのパフォーマンス」という見方が強いようです。
We Can Have Peace in the Holy Landはジミーーカーター元大統領の新作です。イスラエルおよび中東に平和をもたらす持論を説明する本ですが、おしむらくは好意的な読者すら説得できていないこと。
私が注目するのは、 Vanity Fairの記者Brian BurroughによるThe Big Rich。テキサスの石油富豪とテキサス政治の内情などをビビッドに描いたもので、読みごたえがある良質のノンフィクションのようです。このリストの中では最も質が高いという印象を受けます。
The Breakthroughは、黒人女性のニュースキャスターとして最も知名度が高く、尊敬されているGwen Ifillが政治における黒人の進歩の歴史を分析したものです。日本では副大統領候補のディベートの進行役を務めたことで知られているかもしれません。読者評価は分かれますが、政治の世界での黒人のプレーヤーを知るためには最も適した本ではないかと思います。
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