「こんなに素敵な本がなぜ邦訳されていないのだろう?」
洋書ファンであればこんな疑問を一度は抱いたことがあるのではないかと思います。。(そのくせ、あまり面白くない本が邦訳されたりしていて、フラストレーションを覚えることがあります)。アメリカは広いですし、おまけにカナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランド、インドといった英語圏の作品も沢山あります。そんな環境ではよい本が見過ごされてしまうのは仕方がないことでしょう。
ということで、私が惚れ込み、「これは日本人にも喜ばれるはずだ」と感じた本でいまだに日本で翻訳権が売れていない作品をご紹介することにしました。出版社の方々だけでなく、自分で出版社に企画を持ち込みたい翻訳者の方にもおすすめです。いずれの本も、日本以外の国ではすでに翻訳権が売れています(あるいは出版されています)。
これらは、私が直接著者の了解を得たうえでご紹介しています。ご連絡をいただければ、著者を通じて翻訳権販売の担当者に通知いたします。内容にご興味がある方もお気軽にご連絡ください。
これまでのコネクションで直接文芸エージェントや出版社に連絡を取りたい方も、他の出版社、企画書を希望する翻訳者の方に迷惑をかけないためにも、まずは渡辺(yukari.watanabeアットgmail.com)にご連絡くださることをお願いいたします。
1.Operation Bullpen ハリウッドで映画化が進んでいる(現在翻訳企画進行中)
ジャンル:ノンフィクション/犯罪ルポ/FBI特別捜査
アメリカ史上最大の偽造スキャンダルを暴いたFBIの特別捜査「Operation Bullpen」を、綿密な取材で描ききった超大作。
サイン入りボールなどの野球グッズはけっこう値が張るものである。特に、あまりサインをしないことで有名な選手や、ベーブ・ルースやミッキー・マントルのように既に死去しているスーパースターたちのグッズには限りがあるから当然高くなる。コレクター雑誌が紹介する鑑定士による鑑定書つきのグッズは、千ドルから数万ドルという仰天の値段になる。
けれども、この鑑定書そのものが信用できないとしたらどうだろう?
実は、現在出回っている5割以上(9割近いという見方もある)の野球グッズが偽造品で、その多くは日本に渡っていることを知ったら、青ざめる人もいるのではないか。Operation Bullpenは、歴史上最大の偽造オペレーションを始めた犯罪者たちと、それを暴こうとするFBIの根気強い捜査の内情をあますところなく描いたすばらしいルポである。
ともかく登場人物にリアリティがある。偽造グループのメンバーが奥さんを愛する普通の家庭人だったり、こういうことをいつまでもやっていてはいけないと悩む小心者だったりする。日本人を相手に偽造品を流す会社を経営するFBIの覆面捜査官はもともとが善人すぎて偽造オペレーションの中核である大物の犯罪者とお友達になれない。 そのくせ性格が良い小物の犯罪者からは求めてもいない友情を得てしまうというのも面白い。
この作品は、2010年にニューヨーク市のthe National Baseball Hall of FameでFBIの協力のもとに展示されることになり、現在準備が進んでいる。Hall of Fameのディレクターはこの本に惚れ込んでいて、何度も読んだそうだ。FBIもファンだという。
翻訳企画を出版社に持ち込むための翻訳ボランティアを募集しています。お問い合わせは渡辺まで(メールアドレスは本ページ左上) 現在企画進行中
2.World Wide Rave ビジネスウィーク誌ベストセラー作家
3. A Kiss from Maddalena Massachusetts Book Award for Fiction賞受賞作
4.Dog on It 邦訳決定しました(創元社より邦訳版発売予定)
5. Those Who Save Us ニューヨークタイムズ紙ベストセラー
まだこの企画を始めたばかりなので数は少ないのですが、徐々に増やしてゆくつもりです。
ご協力宜しくお願いします。
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