著者:Andrew Smith ペーパーバック: 464ページ 出版社: S&S Books for Young Readers ISBN-10: 1442444932 発売日: 2014/5 適正年齡:PG12(中学生以上、男子高校生らしい下品なジョークや性的な話題あり) 難易度:中級〜やや上級(シンプルな文章だが、日本の教科書には出てこない日常的な単語や表現が多い) ジャンル:青春小説(学園もの) / Green-Lit キーワード:寄宿生私立高校(boarding School)、ラグビー、虐め、初恋、友情、差別、偏見
Ryan Dean West(苗字がWest、Ryan Deanの両方でひとつの下の名前という珍しいタイプ。Deanはミドルネームではない)は、たった14歳だが、Pine MountainというボーディングスクールのJunior(4年制高校の3年生)である。勉強ができるので2年飛び級し、12歳で高校を始めたのだ。
積ん読山の整理をし、面白そうな本を選んで夫に渡すのが私の役割なのですが、正直言って多くのマーケット本はタイトルを読んだだけで眠くなってしまいます。その積ん読山の整理中に目を惹いたのがJustin LockeのReal Men Don’t RehearseとPrinciples of Applied Stupidityでした。’Marketing 101’とか‘Who Moved My Job?’といったタイトル(実際のタイトルではなく、たとえです)の大手出版社によるハードカバーの海原で、「なんじゃこれ?」と首をかしげるようなタイトルの自費出版本は異常に目立ったのです。 Real Men Don’t Rehearseのページをぱらぱらとめくっていた私は、整理整頓中だということを忘れて抱腹絶倒。Justinのときに「しょうもない」感じのユーモアがこれほど可笑しく感じるのは、たぶん彼と私のユーモアのセンスが似てるからでしょう。(この本に関する詳しい内容は私のレビューをどうぞ)すっかり楽しませていただきました。私の推薦でこの本を読んだ夫もJustinのユーモアのセンスが気に入ったようで(その他の偶然もいくつか重なり)、自費出版のPrinciples of Applied Stupidityの改訂版に合わせて推薦文を書いたようです。土日も働く多忙な彼が、自分から「推薦文を書いてあげよう」と提案するのはほんとうに珍しいことです。私の夫に献本を送る多くの作家たちは、彼の専門分野を知っているので専門に近いマーケティングやPRの本を送って来ますが、Justinは「応用馬鹿学の法則」に従って常識はずれのユーモア本を送りつけたわけです。 生まれつきの馬鹿ではなくちゃんとわかってやっているところが「応用馬鹿学」。この本を読んで、私はJustinの知恵に「さっすが〜」と感心したわけです。
Stupidity and ignorance are infinite(愚かさと無知は無限である) どんなに知識がある人でもその知識には限界がある。けれども、無知には限界がない。限界がないというのは何でも起こりえるということであり、ここにこそ今の自分が知らないすごい可能性が潜んでいる。
Accepting yourself as being stupid frees you from all sorts of pressures(自分が馬鹿だということを受け入れることで、もろもろのプレッシャーから解き放たれる) 人は他人に馬鹿だと思われたくないから、自分の行動を制約する。けれども、いったん「他人に馬鹿だと思われてもかまわない」と開き直れば、実に多くの可能性を開くことができるのである。
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