作者:Lettie Teaque
出版日:2007年3月
カテゴリー:ノンフィクション/ワイン
お金をかけずにワイン通のフリができるようになる本
本当のワイン通になろうと思ったら、ビンテージワインを含めて有名なワインを全部飲んでおく必要がありますし、何度も飲み比べる経験を積まなければなりません。ですから相当お金がかかります。ワインに凝るようになると貯金ができない、というのは私の義弟の過去20年の行いからも事実です。
そのようなわけで通を目指すつもりは毛頭ない私ですが、レストランでワインを注文するときなどに恥をかかない程度の知識はほしいと思ってきました。アメリカのレストランで恥をかくことはほとんどありませんが、フランスを旅行したときには高級レストランのウエイターの値踏みするような視線がちょっとつらかったです。
「お金をかけずに最低限度のワインの知識を得るためにはどうしたらよいのか?」という私の悩みに答えてくれたのが「Food & Wine」誌のワイン担当編集者のLettie TeaqueによるEducating Peterです。Teaqueに会ったのは、私の夫の大学の同窓会でのこと(こちらは家族で参加するのですよ)。彼女の友人でローリングストーン誌の映画評論家であるPeter Traversは私のように「10ドルくらいで美味しい赤ワインを教えてちょうだい」程度のワイン通で、「このワインはまずい」とか「このカバルネはメルロみたいな味だ」といった大雑把なワイン評価しかできなかったとのこと。この本は、その無知なPeterにワインを教えるために書いたというので手にしたところ、そのとおりに簡潔で読みやすい本でした。
この本を読んだからといってワイン通になることはできませんが、レストランでワインを注文するときに(無知なときと同じワインを注文するにしても)堂々と胸を張ってできるような気がしてきました。
また、即座に役立った情報は「良いワインは古くなるほど良くなるけれど、私がお店で買う程度のワインの場合は数ヶ月以内に飲まないと駄目になる」、ということです。それを読んで大慌てで何年も大事に取っておいた40ドルのワインを開けたところ、やっぱり駄目になっていました。トホホ。。。これからはすぐに飲むようにします。
それと、各国のワインの紹介も簡単で覚えやすく、旅行のときには必ず予習をして地方のワインを試そうと思いました。
●ここが魅力!
ワイン通には恥ずかしくて質問できないような基礎の基礎を学べるところです。
高みを目指していないこと、そして実際に役立つ知識だということも魅力です。
それから最後にFinal Exam(修了試験)があります。これに合格したら、あなたもワイン通!
●読みやすさ ★★★☆☆
非常に読みやすい本です。難しい単語はすべてワインに関する固有名詞か表現です。
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