第1ラウンド第1マッチの取り組みの結果が出ました。
の勝者は...たらら〜ん
でした。
先日の予告編で「このマッチではこれが勝つべき」と書きましたが、そういう結果になって嬉しいです!
というのは、話題性を別にして冷静に本の質を比較すると、Charles and Emmaのほうが遥かに出来の良い本だからです。
これから外出なので、審判の決断やCharles and Emmaのレビューは後ほど(いつになるかな?)アップいたします。(レビューは第二ラウンド前にいたします)
(追記です)
審判のJim Murphyの説明文の大半は「どちらに決めて良いのかわからない」という悩みに費やされています。けれども、最終的に彼がCharles and Emmaを推した理由は私の感じたこととよく似ています。直訳ではありませんが、Murphyが選んだ理由をわかりやすくまとめてみました。(詳しくはこちらをどうぞ)
Claudette Colvinでは、南部の黒人への差別に「バスの席を明け渡さない」という形で抗議した15歳のClaudetteの心境が一人称で語られています。それは成長してからのClaudetteが当時を振り返って語っているものなのですが、若さゆえのいちずな情熱はあるものの、成長してからの深い分析に欠けています。作者のHooseが当時の状況を3人章で補っていますが、この2つの語り手の距離がやや不自然で説得力に欠けるよう感じます。その点、Charles and Emmaは、彼らが遺した手紙や家族の遺した伝記などから実際に彼らが使った言葉を使い、そのうえでCharlesとEmmaを生き生きと描いています。複雑な社会に住む複雑な個人という現実を読者に伝えることができており、その点でこの本を勝者に決めました。
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