科学分野のノンフィクションについてのお問い合わせをいただきましたので、今月発売の新刊あるいはこれから出る新刊のうち、私が興味を抱いている本をご紹介します。いくつかは今月末に参加するBook Expo Americaで入手できると思いますので、おいおい書評のほうも。
1. Wicked Plants: The Weed That Killed Lincoln's Mother and Other Botanical Atrocities
Algonquin Books (May 21, 2009)
邪悪な植物、というタイトルからお分かりのように毒のある植物に関する本です。アガサ・クリスティが言っていたように、女性は毒が好き。私の夫は、「変な奴」といいますが、私は奇妙な植物やキノコの本が大好きなのです。
2. One Hundred Essential Things You Didn't Know You Didn't Know: Math Explains Your World
W.W. Norton & Co. (May 18, 2009)
ケンブリッジ大学の数学の教授が「なぜいつも一番長い行列に並んでいるような気がするのか?」「籤に当たる確率は?」など日常の現象を数学的に説明する本。こういうのは私の娘とその友人たち好み。興味しんしん。
3. How Sex Works: Why We Look, Smell, Taste, Feel, and Act the Way We Do
Harper (April 28, 2009)
「なぜ人により異なる異性のタイプに惹かれるのか?」とか誰でも興味を抱きそうな話題を科学的に説明している本です。セックスに関する本というと、やたら生々しいか、生物学的すぎる傾向がありますが、生理学者のSharon Moalem(「迷惑な進化」の作者)が書いたこの本は、生理学的観点と心理学的観点の両方をとらえていて、脳神経分野の本や、上記の日常の現象を数学的に説明する本のように「どうしてこんなことが起きるのか?」と知りたい人に向いているようです。
私も読みかけと未読の本の山がどんどん高くなり、ときおり崩れ落ちてきます。それなのに昨日はまたAmazonで注文していた本が6冊どっと届いてしまい、どれも読みたくて心が揺れ動いています。少し前までは「遺伝子」がブームでしたが、今は「脳科学」と「行動心理学」のコンビネーションがブームのようです。
昨日入手したのは、ペーパーバックになったものなのでやや古いのですが、どちらも音楽と脳科学についての本です。読んだ後で、音楽と科学が好きな娘やその友達と意見を交わすのも楽しみです。
投稿情報: 渡辺 | 2009/05/14 14:58
ほんとうに面白そうな科学書をご紹介くださいまして
ありがとうございます。「迷惑な進化」は、昨年
翻訳で読みました。もう、新刊がでるんですねー。
さすがに原書は早い! うれしいです。
「One Hundred ・・」は、こういうのが好きなんです。
9日の記事を拝読いたしまして、SFを読んでない
事に気づき、昨日 アマゾンに注文しました。
未読がどんどん増えていく予感がします。
先週、手にいれた「The Hunger Games」も
これから読みます。 あら~
お忙しいところ、ありがとうございました。
投稿情報: モキチ | 2009/05/14 10:37