対象:ヤングアダルト(中学生から高校生向け、大人向け)
ジャンル:歴史小説/第二次世界大戦/ドイツ
書評 by Moeさん
弟のお墓で、Lisel Memingerはほとんど雪に隠れていた本を手にします。それはThe Grave Digger's Handbookです。そしてそれが彼女の最初の本泥棒となるのです。これは第二次世界大戦の時代の、小さな町にすむ、そのLiselのお話です。
この本の第一の魅力と言えば、死そのものがナレーターになっていることです。そのため、死は、死自身も、運命に操られているということや、死は好んで人を死の世界に導くのではないということが分かります。また、もう一つの魅力は登場人物の描き方です。大人になっていくRudyやLiselの、心の移り変わりを上手に表現しています。
もう何回も読んだのに、まだお話の全てが分かり切れていません。なぜ、死は「色」にこだわるのでしょうか。なぜ、ごちゃごちゃと自分の考えを横からいうのでしょうか。第一なぜ「死」をナレーターにしたのでしょうか。こういうことを考えながら、少し時間を空けてまたレビューを書いてみたいと思います。昨年読んだ本の中で、一番のお気に入りです。
渡辺のメモ
私自身(プレゼントも合わせると)4冊も購入したというお気に入りの本です。けれども洋書ファンクラブのほうにも書評を載せていないのは、簡単にまとめられない本だからです。
もえさんとは「死神」がナレーターであることの意味、始まりのシーンの意味、などいろいろなディスカッションをしました。そして、もう少し大人にならないと分からない意味合いがあるということも。
年齢により、この本の読み方は変わるでしょう。
ですから、またもう少し時間がたってから話し合う予定です。
コメント
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