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2011/01/23

コメント

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渡辺由佳里

はちこさま

私も昨日ツイッターでソフィアはアダルトチルドレンではないか、と書いたところでした。
そして、子育てのメモワールを書くのは時期尚早というのも同感です。子どもにとって非常に迷惑ですよね。

Chua氏は、「一番になること」を唯一の徳として育ったので、人間的に成長できなかったと思うのです。悪いことに、それを自覚していないから、わが子も同じバリューで育てようとしているわけですね。

Nuture Shockにも書かれているように、根拠のない自尊心を与えるとかえって子どもはダメになるという研究結果があります。ですから、ハードワークによる成功の経験は必要なのですが、虐待する必要はまったくない、というのが私や友人たちの意見です。実行していらっしゃるはちこさんは、もうよくご存知のことですが、そのあたり、分かっていない米国人は確かにいますね。

彼女はTVのインタビューなどで「これは回想録。私は学んで変わった」と言いますが、最後まで変わったとは思えませんでしたよね。

はちこ

読了しました。
前半は、彼女のこの極端な書きっぷり(とてもイエール法学院教授とは思えない論理の破綻とか)は、娯楽読み物として読者を楽しませるための、彼女の芸風に違いない!と思いながら読んでいました。
また、表面では「私の中国式のやり方がいちばん!」と豪語しつつ、実は自分を意図的にコケにして、家族に感謝を愛情を示しているのではないか、だとしたら泣かせるじゃないか、とさえ思いました。

でも、最後まで読んでみて、やっぱりそうじゃない、彼女は本気だったんだ、と感じて、なんとも虚しくなりました。

特に赤の広場のレストランでルルに激しく反抗され、泣きながら走り去ったくだりには、唖然としました。これが母親のすることでしょうか。普通は、子供の方が泣きながら走り去り、落ち着いてから反省して戻ってきたところを、親が暖かく受け入れるものだと思いますが、彼女の場合は逆!

彼女は結局、いつだって自分のやりたいようにやって、家族に赦され受け入れてもらいながら、ここまで来たのだと思います。それなのに、娘たちがいい結果を出したのは、自分のやり方のおかげだと信じ込んでいるのには驚かされます。

長女ソフィアは、母親を弁護するような、感謝をあらわした母親宛のオープンレターを公開していますよね。彼女は幼い頃から、母親に不満を覚えつつも、長女の性か、母親をかばい、喜ばせ続けてきたのではないでしょうか。ソフィアのオープンレターも、その延長に過ぎないように感じて、彼女が可哀想になりました。

依存症など何らかの問題を抱えた親を、精神的に(時には物理的にも)親代わりとなって世話をしながら育った人を「アダルトチルドレン」と呼びますが、ソフィアはまるでそれではないかと感じてしまいました。

せめて大学は、母親から遠く離れたところに行って、母親の影に支配されることなく、母親を喜ばせたり面倒みたりすることを心配することなく、自由にのびのびと自分の人生を生きてほしいものだと、つくづく思いました。

子供たちはまだ18歳と15歳。そもそもチュア氏が子育てのメモワールを書くには時期尚早だったのではないでしょうか。現時点でこのようなものを出版したりして、それが今後のお子さんたちにとって、精神的な足かせにならなければよいのですが…

ちなみに、子供の自尊心を守るためと称して、コンフロントすべきときにコンフロントできず、やたらほめちぎったり腫れ物をさわるようにした子育てには以前から疑問があったので、その意味ではチュア氏の論調に溜飲が下がる思いがした部分があったのも事実ですが…

長々と失礼しました!

渡辺由佳里

クワストさん、こんにちは

ユダヤ系のご主人とは相当対立したと思います。その緊張感は十分感じましたよ。本にあまりご主人が出てこないのは、自分を間違って表現されたくないというご主人の希望だったようです。

私はタイガーマザーではありませんし、「勉強をしろ」と言ったことはありません。でも、hardworkによって達成する小さな成功の積み重ねを教えることには熱心でした。本人が気付く前にそういうことを教え込んでしまい、中学以降自分で勝手に勉強や音楽などをするようにするよう基礎作りをするのは、将来のために必要だと思っています。

クワスト

私はまだ本を読んでいないのですが、息子に説明したら、You are closed to Tiger Momと言われてしまいました。いやいやTiger Momに比べたらゆるゆるです。

ユダヤ系のだんなさんは、食事抜き、とかいう児童虐待もどきのやり方にはなにも言わなかったのでしょうか?子供の教育は一切母親にまかせたとか?それでは親としての責任は果たしていませんよね。

渡辺由佳里

こんにちは、Ellieさん

そうですね。
私もその人に「お金儲けのために使われている子どもや家族は被害者ですよね」と言いました。彼も「良い人」というのは、悪口を言いたくないからのような感じでした。

ELLIE

はじめまして。時々読ませていただいています。

>「彼女は頭が良いし、ナイスだよ。そして優秀なセルフプロモーター。どうやったら本が売れるのかよく知っているんだ」
仮にそうだとしたら要するに「ウケ狙い」で本を書いているわけですから、そういった姿勢は私には尊敬できるものではありません。

渡辺由佳里

Angelさん

Timeのアジア版の記事、ありがとうございます。
今、いろいろとリサーチをしているところなのですが、「遊び」は非常に重要だと思っています。

ピアノやバイオリンで卓越するためには長時間の練習が必要だというのも事実です。私の娘は6才から競泳をしていましたが、似たようなものです。毎日6時間から8時間を水泳のために費やすので他になにもできなくなります。

ですが、その中で、知的かつ、思いやりがあり、想像力もあるバランスのとれた子に育てるのか、というのが親のチャレンジなのですよね。
それをやるのは、著者のChuaがやっていることよりも、もっともっと大変です。でも、rewardも大きいと思うのです。

また、いろいろご意見お聞かせいただければ嬉しいです。

渡辺由佳里

アリゾナさん、こんにちは。

子育ては「いつも試行錯誤」は本当です。
子どもの状態を見ながら、毎日のように大小の軌道修正をする必要がありますよね。
でもChua氏はそういうところがほとんどないのです。
「このやり方が正しい」と思い込んだら子どもがどんな反応をしても、軌道修正なしにまっしぐら。

昨夜のミーティングの後、出席者の間でこの本の話になったのですが、中の一人が「僕、著者を知っているんだ。以前同じ町に住んでいたからね。彼女の娘と僕の息子は同級生だったし」と、言い出して、びっくり。「彼女は頭が良いし、ナイスだよ。そして優秀なセルフプロモーター。どうやったら本が売れるのかよく知っているんだ」とのことでした。

angel

こんにちは。いちファンとしていつも楽しく読ませていただいています。昨日こちらに来させていただいて、渡辺さんのご意見にうなずきながら、ちょうど今日「TIME」(アジア版)の封をあけるとに特集が組まれていて、一英語学習者ではありますが、日本の「教育ママ」の1人として(8才の子供がいます)興味深く記事を読みました。
http://www.time.com/time/nation/article/0,8599,2043313,00.html

確かに上海とか知っている限りでは台湾でも朝の7時ぐらいから夜までぶっ続けで学校でスパルタ教育受ければそういう結果がでるでしょうが。で、いつ遊ぶんでしょうかね?1人で、または親との、友人との「遊び」を通しての「学び」がなければ、大人になったときに思いやりをもった人間に育つんでしょうかと思いました。子どもがとっても繊細な子だったら?

日本も今「脱ゆとり教育」でゆれている最中です。「詰め込み」「ゆとり」いったりきたり。教育現場のはしくれに立つ立場としても、それに振り回される子供の変化にとまどうばかりです。いつかいい意味でタイムにも「日本式」?が取り上げられる日がきますように。

アリゾナ

ゆかりさん、

私も、WSJの記事を読んだり(職場の先生が持ってきてくれました)NPRでインタビューを聞いたので、この本のことについてとりあげてくれないかなあ~、と思っていたので、楽しく書評を拝見しました。
私も娘にこのお母さんはこんなに厳しいんだよ~と、禁止項目を読み上げたところ、「ママみたい」と言われました(涙)。
子育ては、いつも試行錯誤です。

渡辺由佳里

ゆかりさま

図書館には絶対入ると思います。
でも予約しないとなかなか回ってこないでしょうね。人気ありそうですから。

私は今度友人たちとブッククラブします。

ピアレス ゆかり

あ~、またペイリン本と同じで絶対にお金を出して買いたくない(売り上げに貢献したくない)けど読みたい本ですね~!! 図書館にあるかしら。

渡辺由佳里

はちこさま

私が大笑いしたのはCocoのところ。犬にまで中国人の母をしてどうするんだって...。

こんなことしなくても、子どもはちゃんと育ちますよね。
Abuseせずにきちんと育てるほうが手間がかかる、ということをタイガーマザーは知らないし、知っても認めなくないんでしょう。

実は、夫にも読むようすすめています。良い妻に感謝してくれそうだから(笑)

渡辺由佳里

Momoaoさま

ここに書き忘れたのですが、著者の次女が猛烈に反抗するんです。
そのときに、中国式は失敗の対処には弱いことを認めています。それを考慮に入れていないからなんですね。

著者いわく、そこで学びがあったのがこの回想録の回想録たるところなのですが、私は全然学びがあったようには感じませんでした。

はちこ

待ってました! 私も今、読んでいる最中ですが、私も、Zodiac signのくだりでは唖然としました。突っ込みどころの多い本ですよね。

うちも、9歳と13歳の子どもたちがWSJの記事を読んで、私に感謝を示してくれるようになりましたよ。「うちのママはこんなじゃなくてよかった」と。その意味ではチュア氏に感謝しています。(笑)

Momoao

自分の中の揺らぎをコントロールできているうちは鋼のように生きていけるのかもしれないけれど。思ってもみないことで折れたら…といらぬ世話をしてしまう。

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