私がこの年になってもロックが好きなのは、彼らの多くが音楽を本当に愛していて、それ以外に生きる方法を知らない不器用な人たちだからだと思います。
特に、ライブに行くとバンドの善し悪しがすぐにわかります。
ライブで期待を絶対に裏切らないのが、このBreaking Benjamin (ブレイキング・ベンジャミン)です。。この数年はThree Days Graceと一緒にツアーをしています。どちらも、非常にライブでの演奏がすばらしいバンドです。特に、ボーカルのBen Burnley(写真はバンドの公式サイトより)の声は、ライブでも録音のものとほとんど変わらない質とボリュームです。もっとも最近行ったライブでは健康状態が芳しくなかったようで、私が好きなBlow Me Away、Dance With The Devil を歌わなかったのが残念でしたが。
Breaking Benjaminは、ボーカルとギタリストのベンジャミン・バーンレイが率いるフィラデルフィア出身のバンドです。バンドの名前は、ベンがあるギグでマイクを落として壊し(ブレイキング)、オーナーに怒鳴られたことから来ています。すべての曲はベンが作詞作曲したもので、Nirvana, Toolなどの影響を受けているということですが、それらよりもドラマチックな展開の”格好の良い”曲が多く、ビデオゲームやトランスフォーマーのBGMにぴったりです。
とはいえ、決して馬鹿にしているわけではありません。
最新アルバムの「フォビア」はどれをシングルカットしても良いような、完成度の高いものばかりです。
恋人だけでなく、友人との人間関係での裏切りとそれに対する怒り、憎しみを表現したものが多く、それもファンに「その気持ちがよくわかる」という近親感を与えるようです。「Had Enough」の以下の詩
は、バンドを一緒に作り後に決別したドラマーのジェレミー・ハメルがバンド仲間を訴訟した事件に対する直接的な返答だと言われています。
You had to have it all, well have you had enough ?
You greedy little bastard, you will get what you deserve
When all is said and done, I will be the one
To leave you in your misery and hate what you've become
(おまえは、全部自分のものにしなければ気がすまなかったんだろう。それで、満足したか?欲張りのろくでなし。おまえに起こることは自業自得だ。おまえが言いたいことを言い、やりたいように振る舞った後で、惨めな有様になった自分を恨むおまえを残して去るのは俺のほうなのだ)
最も一般に知られているのは、バンドを有名にした「So Cold」最近のヒット曲「Diary of Jane」ですが、コンサートに行きなれているファンにとっては壊れた関係をテーマにした「Breath」のほうが親しみがあるかもしれません。
典型的なコンサートでは、マッシュピットで必ずもみ合いに近いダンスがありますから、怪我をしたくない人は避けた方が賢明です。また、コンサートに行くチャンスがあれば、ぜひいくつか歌詞を覚えてゆきましょう。「Breath」など、観客が一緒に歌うことを期待されるからです.
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