先週大手出版社のSimon & Schuster, Hatchette, HarperCollinsが新刊の電子書籍の発売をハードカバーより遅らせることを発表しました。価格が低くて取り分の少ない電子書籍の売り上げを押さえて、ハードカバーを売ろうとする戦略ですが、私は「読者を無視した後ろ向きの対応しかしない出版社は生き残れない」と感じていました。なぜなら、出版社がなくても大物作家が直接電子書籍を売ることができる時代になってきたからです。
スティーブン・キングあたりが出版社抜きで直接電子書籍を売る最初の大物作家ではないかと2年くらい前から予想していた方もいましたが、なんと第一号はこの方、ビジネス書作家のStephen R. Coveyです。The New York Timesの記事によると、Coveyは電子書籍の出版権をSimon & SchusterからAmazon.comに1年契約で移行したとのことです。今後こういう作家が続く可能性がありますから後ろ向きな出版社は要注意ですね。
それから電子書籍でAmazon.comは売るたびに赤字、という記事をどこかで読みましたが、それは間違った情報だと思います。今ちょっと手元に資料がないので控えますが、近いうちにそれについても語りたいと思います。
>電子書籍でAmazon.comは売るたびに赤字、という記事
以下の記事でしょうか
http://d.hatena.ne.jp/kzhk/20091201/p1
ニューズウィーク日本版11月18日号は手元にありますが、確かにこの記事に要約されている内容が書かれています。
投稿情報: yomoyomo | 2009年12 月15日 (火) 10:47
ありがとうございます。それです。それで元になっているNews Week(下記)を読んだんですが、途中で別のことし始めて忘れちゃったのでした。
http://www.newsweek.com/id/216521
AmazonがKindle版を9.99ドルで売るたびに赤字ってのは事実ではないと思うのですよね。その部分を確かめようと思ってるんですが、今ここに数字がないもんで、出て来たら(明らかにして問題にならない範囲で)書こうと思っています。Amazonは数を明かさない会社ですから確証は難しいですけれど。
投稿情報: 渡辺 | 2009年12 月15日 (火) 13:39