電子書籍リーダーの分野ではこれまでKindleがほぼ独走してきましたが、Amazonのシェアを脅かす強力な競合の登場が予想されています。
その中でも、もっともAmazonが憂慮しているのは、今年のクリスマス前(11月末)に発売されるBarnes & NobleのNookでしょう。
CNET NewsやBarnes & Nobleのサイトによると、Kindleと比較したNookの魅力は次の点に絞られるようです。
1)カラーのタッチスクリーン
本の表紙をカラーで見ることができるのはKindleにはない良さです。これはKindleオーナーとして認めざるを得ません。
2)AT&Tの3Gネットワークだけでなく、WiFiでつなげることができる。
最初は「WiFiは書店内だけ」ということだったようですが、後に他でもできると訂正したようです。実際には発売されてみないとわかりません。
3)購入したEbookを14日間友人に貸すことができる。
Kindleと比較した欠点は次のようなものです
1)Kindleより1オンス重い
2)Kindleほどバッテリーが長持ちしない(Kindleは14日、Nookは10日)
3)Reed to me ( text-to-speech)機能がない。
さて、それではNookはKindleを打ち負かすのか、というと私の予想は「No」です。
まず、現時点で電子書籍リーダーに興味を持っている人はたいていすでにKindleを購入しています。Nookにはこれまで買いためた電子ブックを捨ててまで乗り換えたいほどの魅力はありません。従って、NookはKindleオーナーではなく、新たな電子書籍リーダーファンをターゲットにすることになります。
さてその新たなターゲットですが、Barnes and Nobleの書籍がAmazon.comに比べて高いことが難関になるでしょう。Stephenie MeyerのBreaking Dawnで比較してみましょう。Amazon.comのKindle book 価格は9.99ドルですが、Barnes and Nobleのebook価格は18.39とほぼ2倍です。電子書籍の値段にこれほど差がある場合、リーダーのKindle2とNookが同じ値段であることにさほど意味はありません。
また、Amazonという会社は常に競合の一歩先の未来を考えて行動しています。Nookの登場はずっと前から予想していたことでしょうし、その対応策は既に用意しているのではないかというのが私の推測です。
とはいえ、何が起こるかわからないのがこの世界。NookがKindleを脅かす可能性はおおいにあります。
その他の電子書籍リーダーのラインアップと比較表はTechnologizerがよくまとめていますので、そちらをご覧ください。
はじめまして。
同感です。
電子ブックにおいては、ハードよりはコンテンツ・サービスの方が重要ですね。
ブログにKindleのレビューを書きましたので、よろしかったらご覧ください。
投稿情報: さそりいのしし | 2009年10 月28日 (水) 03:16
はじめまして。
さそりいのししさんのブログ拝見しました。
英語ネイティブの方ですから、Kindleを入手された興奮が想像できます。
本当にコンテンツサービスのほうが重要ですよね。
日本のコンテンツがどんどん充実していって、日本語も英語も読めるKindle国際版が出たら、もう1台買いたいと思います。
これからも宜しくお願いします!
投稿情報: 渡辺 | 2009年10 月28日 (水) 12:48