伝記や自伝というのはたいがいセンセーショナルなものですが、これはその中でも「すごい!」とうなるセンセーショナルさです。
飛行機事故で南太平洋の孤島に遭難した英国人の少年たちが殺し合うというすごい内容の小説Lord of the Fliesが最初に出版されたのは1954年。世界的に有名になり、アメリカでは(日本でもそうかもしれませんが)今でも高校の教材に使われています。作者のWilliam Goldingはノーベル賞を受賞し、英国のknightの称号を得、1993年に81歳で亡くなっています。
しかし、オックスフォード大学で教鞭を取るJohn Careyが新たに発見した未発表の自伝には、このGoldingの驚くべき暗い実像が記されていたのです。英国のSunday TimesによるとGoldingが彼のキャラクターがどのようにして生まれたのかを妻に説明するために書いた記録には、彼が16歳のときに出会った13歳の少女を2年後にレイプしようとしたことや学校の教師をしていたときにLord of the Filesを書くための実験として生徒たちを対抗させたりしたことが書かれていたのです。まったくとんでもない奴だったのですね。
John Careyはこの新発見の記録だけでなく、手紙など多くの資料からGoldingの実像を描き出しているとのことです。
まず英国で発売されますが、米国での発売予定は不明です。日本では米国に先駆けて英国版を入手することができます。
Lord of the Flies
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