ロマンスやラブストーリーの好みには、個人の恋愛観が反映すると思います。
「洋書ファンクラブ」という別のブログで洋書をご紹介していますが、売れるラブロマンスには、理由なく運命で繋がるとか、ヒロインが強く美しいヒーローに愛され、守られる、というパターンがよくあります。でも、私はあまり好きではありません。それよりも、ぐっとくるのが「戦友」カップルです。
しかも、ただの「仲間」ではなく、一緒に闘い続けているうちに、相手を信頼するようになり、ついに互いに命をかけて相手を守るようになった親友です。
世界が全部敵にまわっても、その人間だけは信頼できるという「戦友」が私にとって一番ロマンチックな関係なのです。
ここで重要なのは、「荒波を一緒に乗り越えて信頼感を強めた」という部分です。
結婚も最初のうちは恋愛感覚、英語で言うならinfatuation(お熱を上げている状態)で始まるパターンが多いと思います。この時期は「あばたもえくぼ」で、互いの欠点も可愛く見えたりするものです。 でも、それと同じ情熱がずっと続くことはありません。 家事、子育て、経済的問題など、恋愛をしていたころには考えずにすんだ雑事をこなす生活の中で、えくぼもあばたに見えてくるものです。
多くのカップルが結婚を決意する20代30代は、男女どちらにとっても人生で最も忙しい時期です。
男性は、将来の成功のためにがむしゃらにならなくてはいけないし、周囲からもそのプレッシャーを与えられる時期です。仕事をしたい女性にとっては、同年代の男性同様にキャリアを確立したい時期に出産適齢期が重なります。
お互いに「人生で今しかできないこと」が多すぎて、パートナーが自分よりも楽をしていて自分だけが損をしているような気分になりがちです。
この時期に、カップルが相手を敵とみなすか、戦友としてぶつかりながらも信頼感を育てていくのかで、関係が壊れるか、深まるかが決まると思うのです。
4日前に刊行した『どうせなら、楽しく生きよう 』(飛鳥新社)には、私と夫が24年間の結婚生活で直面した「闘い」の体験談を正直に書いています。
私は、きちんとぶつかり、一緒に困難を乗り切る闘いをするようになったおかげで、夫という素晴らしい「戦友」を得ることができたと感謝しています。
私たちが結婚したのは、24年前の今日 9月29日です。
2日前に、結婚披露宴をしたカントリー・インで、姑とプレ・アニバーサリーのディナーをしました。彼女とも、24年かけて、良い戦友になったと思っています。
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