昨日に引き続き、糸井重里さんと「ほぼ日」の皆様のボストン出張2日目のご報告です。
「こういう展開になったきっかけは何なの?」という疑問を抱く方は、拙書「ゆるく、自由に、そして有意義に──ストレスフリーツイッター術 」の「あとがき」に書いておりますので、そちらをどうぞ(と、さりげなく宣伝)。「買ってまで知りたくないわい」という方には、「ツイッターとグレイトフル・デッドがきっかけです」とお答えしておきましょう。
せっかくですから日本人研究者を、と思い、MITメディアラボ副所長の石井裕教授をご紹介する提案をさせていただきました。
YouTubeやUstreamをご覧になった方ならご存知でしょうが、石井先生はとっても早口。この出張で通訳係を務めておられるCFO(最高財務責任者)の篠田さんは、「翻訳しなくてすむから良かった」と冗談まじりにほっとしておられました。ところが、メディアラボ見学が始まってみると、石井先生のお話は、助詞のみ日本語であとはすっかり英語じゃありませんか〜(ご本人も認めておられましたが)。
篠田さん、やっぱり通訳必要ですぅ(笑)。
お二人は初対面とは思えないほど意気投合。あちこちに話が飛びつつ、盛り上がっておりました。そして、糸井さんの根気強いリハビリ(?)のおかげか、最後には先生の日本語が向上しておりましたよ。
ところで、私のメディアラボ訪問の最大の目的は、これ。
遊びなのに、ひょっとしてマジになってるぞ、私...。
それにしても、MITメディアラボにはいろんな面白い研究をされている方がいらっしゃいますね。
ロボット技術でナチュラルな動きをする義足を開発されておられる遠藤謙さんは、ダイハード「ほぼ日」ファンらしく、デスクにはほぼ日カレンダー、そしてハラマキまで装着しておられました。
そして、Lifelong Kindergarten客員教授の上田信行先生は、Creative Thinkers を育てるための研究をされておられます。これは私にも、とても興味がある研究です。
時間切れでこのお二人から詳しく説明をお聞きすることができなかったので、また日を改めて訪問させていただきたいと思っています(いつか番外編で)。
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「ほぼ日」ご一行様は、この後MITの大学院に留学されている日本人の皆さんとランチ交流。この様子は、ほぼ日のスガノさんの「ボストン・モントリオール通信」で詳しくご覧くださいませ。
Davidと私は、午後からのHubSpotで案内役を務めてくれるRebecca(拙書の95ページに登場)と打ち合わせ。
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そして午後からは、ボストン・ビジネスジャーナル誌が「ボストンで最も働きたい会社」の第一位(#1 Best Place to Work)に選んだHubSpot社訪問です。Software as a service(SaaS)の会社としては世界で2番目に急成長している会社です。
偶然というか当然というか、Marketing Lessons from the Grateful Dead (「グレートフルデッドのマーケティング(仮題)」)という本の共同著者のひとり、ブライアン・ハリガンがこの会社のCEOなのです。そして、もうひとりの著者、デイヴィッド・ミーアマン・スコット(私の夫)も、この会社の社外役員です。
詳しくは「ほぼ日」での報告をお待ちいただきたいのですが、第三者として見てもこの2つの会社は似ているところがあるようです。特に、社員の能力を信頼し、楽しく仕事ができることを重視しているところなどが...。グレイトフル・デッドをキーワードに繋がっているだけあって、3人の考え方もよく似ています。会ったばかりなのに、こんなに親密でリラックスしていて、同時に真剣なディスカッションができちゃうんですよ。言葉の壁なんか感じませんでした。
実は、ブライアンもデイヴィッドも、若い頃に会社から単独で日本に派遣されて支社を作ったことがあるのです。しかもオフィスが表参道付近。みんなご近所様だったのですね!十何年か前に表参道ですれ違っていた3人がボストンでこうして会っているなんて、運命とは本当に面白いものです。
共通点は沢山ありますが、HubSpotはB to Bビジネス(企業を対象にするビジネス)で、「ほぼ日」はB to Cビジネス(一般消費者を対象にするビジネス)ですから、もちろん違いもあります。そのあたりのことを、お互いにいろいろ語り合い、学び合う、実に濃いミーティングのようでしたよ。
ところで、カラカラ天気が続いて野火まであったボストン界隈ですのに、突然雨になりました。「どなたか雨女がいらっしゃるのでは?」と訊ねたところ、どうやらスガノさんが雨女だったのですね。
そして、夜はセルティクス観戦。
ふだん、ベン・アフレックやマット・デイモンなどのセレブのためにとってある不可能に近いフロア席をデイヴィッドがようやくゲットしたのですが、 どう頑張っても4枚しか無理。追加の4席を求めても、そのときには既に天井桟敷の酷い席しか残っていなかったので諦めました。豆粒見るくらいならTVで観たほうがましですからね。そこで「その席欲しい!絶対欲しい!」と目を輝かせるスポーツ大ファンのブライアンに泣く泣く私の席を譲ることにしました。永田さん、ぐっさん、スガノさん、チケットご用意できなくてごめんなさいね。
糸井さんと篠田さんのパワーのせいか、セルティクスは競り勝ち!
それにしても、午前8時50分スタートで午後11時くらいまで詰め込み過ぎのとっても長い1日。つくづく、お疲れさまでした〜。
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