今朝3時45分に目覚めて最初に思ったのが、「ヒラリーは2012年の大統領選でオバマにチャレンジする」というものでした。
朝っぱらから変な事を考えつく奴だなあ、と自分でも笑ってしまうのですが。
だいたい朝思いつくことは、これまでずっと意識の底で考え続けていることなんですよね。それが結論の形で現れるだけで。
Rasmussen Reportによると、オバマ大統領の支持率は今日現在41%(強く支持は23%)で、不支持は58%(強く不支持が47%)です。11月に選挙があるのですが、その候補者たちもオバマ大統領を避けています。
Real Clear Politicsによると、上記とは数字がやや異なるのですが、トレンドが分かります。
1)オバマ大統領の政策に失望した環境保護派や戦争反対の人々。
2)「オバマ大統領はイスラム教徒で米国籍を持っていない」というデマを信じる白人優越主義者。サラ・ペイリン、グレン・ベック、ラッシュ・リンボーといった過激な右寄りのキャラクターたちと、ティーバーティー。
3)オバマが大統領になったら、数ヶ月で景気を上げてくれ、仕事を与えてくれ、安い健康保険をくれると愚かに信じていた(そんなことすぐに実現するわけないのに)人々。
この中で2)の人々はもうどうしようもないとして、1)と3)は本来民主党の支持者であるべきです。彼らがオバマ大統領から離れたら、2012年の大統領選では、共和党候補が勝つことは明らかです。共和党は、サラ・ペイリンを候補に考えているというのですから、実現したらそれこそ「Apocalypse(地球の黙示録)」です。
特に3)の人々が懐かしく思い出すのは、米国の経済力が頂点を極めた「クリントン時代」です。あの時代を再び呼び戻せるのは、もう一人の「クリントン」しかないのでは?と考える人がいて当然でしょう。そして、今回有利なのは、ヒラリーの年齢です。若い頃には「生意気な女」と見られた彼女ですが、共和党や軍にも友人を作るほど男性に受け入れられるようになっています。ビルはあまり環境に注意を払わなかったと環境保護派は非難しましたが、共和党よりはましだと考えるでしょう。陰で「サポートするから、この政策を進めろ」というディールをするかもしれません。
何よりも、ヒラリーが大統領選に再びチャレンジするとしたら、私は彼女のエゴではなく、「愛国心」からだと思うのです。残念なことに、感情的な票を投じる人のほうが、冷静に将来を見極める人よりも多いのが現実です。「ペイリン時代」の到来を止め、米国を救うためにヒラリーが予備選でオバマにチャレンジするというのは、非常にあり得ることだと思っています。
私はオバマ大統領は好きなのですが、元々、「実力ではヒラリーがなるべき」と考えていたのです。彼が元々さほど左寄りではないことも語っていました。
良い意味でオバマ大統領が裏切ってくれることを願っていたのですが、それが残念ではあります。どうせ右から叩かれるのですから、堂々と1)の左寄りの人々との公約を守るべきだったのです。医療保険制度もそうです。既に妥協した場所からネゴシエーションをしたので、結局妥協だらけで効果のない制度になってしまったのは、経験不足だったからかもしれません。「hands-offすぎる」という彼の姿勢も、予備選のときにヒラリーが既に指摘していましたが、それもこき下ろしではなく、事実でしたし。
いまでも私はオバマ大統領を支持していますが、2012年に勝つためには、(今の景気がドラマチックに回復すれば別ですが)他の候補をだすしかないと思います。
民主党で「繁栄」のイメージを引き継ぐのはクリントンブランドしかない、と思うのですよね。
投稿情報: 渡辺由佳里 | 2010年9 月11日 (土) 05:48
このYUKARIさんの予感、とても興味深いです。
投稿情報: アリゾナ | 2010年9 月10日 (金) 22:57