20年くらい前までは、来日したアメリカ人が「日本人はホームレスでも新聞を読む!」と驚くくらい日本人は活字中毒でした。最近日本人はあまり本を読まなくなったと聞いていますが、アメリカ人の読書熱はかえって高まっているようなきらいがあります。
特に、おばさんたちの間で、ハンドバッグや洋服ではなく、「あの本読んだ?」と互いの読書パワーを比べるプレッシャーが広まっているようなのです。
夫と結婚した当時には本を読んでいる姿を見たことがなかった姑までもが、会うたびに、「あの本読んだ?」と本についてたずねるようになり、そのうち私よりも先に純文学ベストセラーを読破するようになりました。どうやら、友達からのプレッシャーで本を読む癖がついたようなのです。
活字中毒を誇りにしてきた私は、屈辱を覚えながら、彼女の読み終えた古本を受け取るのです。
「あの本」の代表作は、最近では「The Guernsey Literary and Potato Peel Pie Society 」、「Loving Frank: A Novel」、「The 19th Wife 」などです。これらは"妻”という共感する素材があるのでわかりますが、他国のカルチャーに根本的に無関心な彼女がアフガニスタンが舞台の「A Thousand Splendid Suns 」をまじめに読んでいるのを見ると、本当に混乱してしまいます。
いったいアメリカのおばさんはどうなってしまったのでしょう?
Oprahの言うことを何でも信じるわけではありませんが、おばさんが読む本は必ずベストセラーになる傾向があります。だから、彼女たちの「あの本読んだ?」は決して無視できないのです。
「あの本読んだ?」は、私の周辺のおばさん(私と同年代から姑の年代まで)が別のおばさんに「あの本読んだ?」とプレッシャーを与える「あの本」最新情報です。
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