以前からこのブログなどでも語ってきたことですが、アメリカにはハーバード大学以外にも非常に優れた大学が沢山あります。ハーバード大に入学した生徒よりも優秀な学生が、積極的に別の大学を選ぶことは、日本人の皆さんが想像するよりずっと多いのです。
むしろ、アジア人に人気がある(ゆえに同じような生徒が集まる傾向がある)ハーバード大を避けるアジア系の学生もいますし、「一番」というブランド力にこだわる学生が集まるのを嫌って避ける学生もいます。ひいおじいさんの時代からずっと「イェール」だから同じ大学に行くという人もいますし、「ブリガム・ヤング」や「ノートルダム」のように宗教で選ぶ人もいます。ヒラリー・クリントンが卒業した「ウェルズリー」は、女性が男尊女卑の傾向に邪魔されずに強いリーダーシップを身につけられることで有名です。ですから、日本のように偏差値のはっきりした序列などはないのです。
また、アジア系の学生はSATという統一テストの点数にこだわりますが、このテストは練習さえすれば高得点を取ることができますので満点でもさほど有利ではありません。アメリカの大学は、テストの点を取ることだけが上手な生徒を優遇しないのです。
これらの日本人が誤解しがちなアメリカの名門校や大学入試のシステムについて、非常に良心的に解説しているのが冷泉彰彦さんの新著『アイビーリーグの入り方』です。
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