Edition Synapse社から、「Hope for Japan Fair」用に素晴らしい本、復刻版 英文東北案内(Tohoku, the Scotland of Japan) をご寄贈いただきました。
本書は、紀伊国屋書店からもご購入いただけます。
20世紀初頭に東北でキリスト教伝道や教育活動にあたっていた宣教師3名による、英語で書かれた初の東北案内といえる文献で、フィラデルフィアにて 1918年に刊行されました。東北(6県に加え新潟も含む)の歴史、地理、宗教、産業や人々の生活などを記述した前半部分と、キリスト教伝道や東北学院、 宮城学院での教育活動などを中心内容とする後半部分からなり、約165の項目がさらに細かい見出しに分けられ、東北事典としての利用もできるように編集さ れています。また、視覚的東北理解を助けるため、55点の写真やカラーの折り込み地図2点も加えられています。主筆者のクリストファー・ノッス (Christopher Noss, 1869-1934)は伝道実習生として明治末期に来日、仙台で活動を始めた後、会津若松、郡山などに移り、青森でその生涯を終えた宣教師で、その間日本 語教科書A Text-book of ColloquialJapanese (1903) も出版、まさに日本と東北に捧げた一生だったといえます。本書のタイトルは、ホーイの協力のもと東北学院と宮城学院を創立した、押川方義の言葉「東北をし て日本に於けるスコットランドたらしめん」によるものと考えられます。
コンパクトなサイズですが、美しい紫の絹張です。中には、当時の貴重な写真が55点もおさめられています。これらの写真を眺めていると、まるで当時にタイムスリップしたような感覚になります。宣教師の方々が見た20世紀初頭の東北がどういうものであったのか、それも興味深いものです。オリジナルの題名、Tohoku, Scotland of Japanというのも、ぴったりです。
1981年に発行された本を、Edition Synapse社が、東日本大震災被災者支援のために復刻されました(売上げは、全額東日本大震災被災者支援のため、日本赤十字社へ寄付されるとのことです)。1冊1万円もする貴重な本を2冊もご寄贈いただきましたので、フェアにいらっしゃる方は、ラッフルにいたしますので、ぜひ手に取ってご覧下さい。
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