Lollapaloozaを終えて、無事ボストンに戻って参りました。
戻るなり、山のような洗濯もの、台所の工事の手続き...と怒濤の忙しさだったので報告が遅れました。
約130のバンドが8つのステージで演奏するロックフェスティバルの大変さは、観たい/聴きたいバンドの演奏が重なること。しかも歩いて片道15分以上かかる両端のステージに分かれていると決まっています。どっちも見逃したくないので、結局中途半端にちょっと聴いて、もう一つのステージに移動、というパターンを繰り返しました。ただでさえ暑い屋外コンサートなのに、汗だくでした。ふう〜。
最終日の日曜。聴きたいのはYeasayerだったのですが、好奇心があるのはX Japanのアメリカデビューです。
そこで家族と別れ、私一人でX Japanのステージに向かいました(ご想像のとおり、この2つのステージは両端にあります)。
X Japanが演奏するステージは、初日にLady Ga Gaが演奏した一番大きなParkwaysです。最も大きな観客を収容できるスペースがあるのですが、演奏10分前にもガラガラ。
そして観客のイケメン度が非常に低いのが悲しい...
観客はこんな感じ。
観光客化している人も...
遠くからだとちょっと分かりにくいけれど、セットをチェックしてるのYoshikiさんだよね。でもなぜか、ファンは静か。
不思議な人々に混じって、トリのSoundgardenの良い場所を確保しようとするファンたち。
ベストドレッサー賞と2位に輝いたSoundgardenのファンのスコットランド系マッチョ!!!
それらの光景を、奇妙なお茶を飲みながら眺める私。
Lollaオフィシャルサイトの X Japanの写真はこちらで。
X Japanの2曲め終了時点でステージを遠くから見た図。
この後人数が集まってきたということですが、Lollaでは、次のステージの場所取りという要素が大きいです。入れ替わりのときに周囲を取り囲んでいる人々がなだれこむのです。また、上記のように、Soundgardenの一番前の列を確保するために、既に中に入り込んでいるダイハードなファンもけっこういました。(私たちもその方法で他のバンドの最前列をゲット)
そもそもこの会場は、この程度に客が集まることができるためのものなのです↓
ふと思ったのだけれど、X Japanは、米国ではフィンランドのロックバンドHIM(右の写真)と同じような戦略にしたほうが良いのでは。
フィンランドではX Japanと同等かそれ以上に観客を集めることができるし、米国に既に多くのファンがいたHIMですが、Linkin Park と一緒に米国を横断するツアーをしたときには、観客が上記のX Japanのような感じでした。この体験でげんなりしたのか、その後は大きなツアーはせずに、小さなクラブでのツアーに切り替えています。小さなクラブに集まるファンは彼らが目当てですから雰囲気も良く、Ville Valloもご機嫌良くて良いコンサートになっています。最近のものはオフィシャルサイト、過去のキラキラな時代のものは、下のYouTubeでどうぞ。
いま米国でメジャーなバンドとジャンルを考えると、この手の音楽が大きな会場を埋めるほどのメジャーになることはあり得ないのではないか(音楽だけでなく、Green Dayのように英語で大勢の観客とやりとりしたりするステージ技術が必要になる。Are You Ready to Rock?のシャウトだけでは足りない)と思うので、このあたりで戦略失敗しないで欲しいなと思います。コツコツとダイハードなファンを育てて行けば、米国でのステージ技術も学べますし。それかHIMの大ファンが多いドイツあたりで頑張る。メロディラインあたりではフィンランドでも流行りそう。Rusmusあたりとも共通するところがあるし。ま、ファンにとってはよけいなお世話でしょうが。1981年の英国を皮切りに全世界でいろんなジャンルのコンサートを沢山観て来ている者として感じたことです。
次は、会場の反対側でやっているYeasayerへ。
なんとか半分間に合いました!X Japan よりやや小さめのステージで広場も狭いのだけれど、人数は数倍ありました。もうひとつのステージ近くまで溢れて来て、歩く場所もないほど。
でも、好きな曲を逃さなかったし...ラッキー。
オフィシャルサイトの写真だとこんな感じ。
小さなステージのFrightened Rabbitは前に行き過ぎて背が高い人々に埋もれてステージが全然見えなくなってしまい、必死で外に逃げました。遠くからのほうがよく見えるという皮肉...
娘が大好きなThe Nationalは、一番前列をゲット。
大学生のファンが多く、熱いコンサートでした。Matt Berningerが観客の中に入り込んで、皆大騒ぎ。
Berningerのバリトンが素敵です。
私の隣りに立っていたEric君は、Vanishedというバンドのベース奏者。デモCDをBerningerに渡したくて必死になっていましたが失敗。1つCDくれました。
聴いてみたら、けっこう良かったです。Myspaceで聴けるのでどうぞ。Saintsがおすすめ。
そしてしめくくりがArcade Fire
いやいや、ホットでした。会場はぎゅうぎゅうの状態。同じ時間に反対側で演奏しているSoundgardenも覗きに行きましたが、信じられないほどがら空きでした
日本で一番有名なのは、この曲でしょうね。
それにしても、非常によくオーガナイズされたフェスティバルでした。ペットボトルのゴミを少なくするために、ボトル持ち込み可で、飲料水をボトルに入れてくれるウォーターステーションが多くの場所に設置されています。 また、再使用が可能なボトルも売っています。そして、ゴミ袋1袋ぶんのリサイクルを集めると、エコ協力のコンサートTシャツが貰えます。車いすで使用できる大きめの簡易トイレを含め、数が十分設置されていたので、私は1度として待つことがありませんでした。1日の入場者が6万5千人〜7万5千人だというのに、トイレを待たなくても良いというのは、すごいことです。救急施設はノースウエスタン病院の救急部が出張していましたし、ケイオスもなく、平和で安全な良いコンサートでした。シカゴはなかなかすごい都市ですぞ
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