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2012/09/29

コメント

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渡辺由佳里

ああなるほど。わかりました。
でも、私は英国の小説がけっこう好きなので、そういう意味ではないんですよ。

さっきツイッターでオーストラリア在住のちょこさん(「これを読まずして年は越せないで賞」の審査員)とローリングの表現に関して語り合ったところですので、それも後でtogettherしますね。

ほんとうはもっと「ひどい」と思う表現があるのですが、そこはこのブログには載せられない類いのものなんですよ(笑)。ぜひトライしてみてください。そして、その部分についてご感想をお聞かせくださいませ〜。

johnnycake

あ、いえ、私は由佳里さんが文法的に間違っているから気に障ると書いていらっしゃると解釈したわけではありませんので、念のため。

アメリカの読者から見たら、イギリスの小説が説明調に読める場合があるというのをブログなどで見かけたことがあったので、そういうことかな、と思ったのでした。

渡辺由佳里

こんにちは、Johnnycakeさま

私の夫(アメリカ人/ビジネス書の作家)も「言われてみればそうかもしれないけれど、僕なら気付きもしなかっただろうね」と笑っていました。

私が英国で作文を習った先生が「niceという表現が一番嫌い。こういった空っぽの単語を使うな」という方だったのと、娘の学校でのエッセイとそれへの評価をずっと見てきたせいでこういったところが気になってしまうのだと思います。

日常的に使っている表現を小説の会話で使うのは当然だと思いますし、児童書ファンタジーはターゲットが異なるのでそれもOKです。

ですが、会話以外の説明文の部分に関しては、やはり文芸小説では、stupidという単語を使わずにstupidであることを表現し、beautifulを使わずにbeautifulを表現する必要があると私は思っています。He said stupidlyとかだとまだ良いのですが、誰かがおばかに見えるときに様相に関する表現にstupidlyを使うと突然実存の人物ではなくカリカチュアになってしまいます。読者が想像する余地をなくしてしまうからなんですね。

文芸作家は非常に苦労して表現力を身につけるのです。フランゼンとキングを例にあげたのは、彼らのナチュラルな文章が長年の努力の結果だからです。ローリングが文芸小説にチャレンジするとしたら、やはりそのレベルを目指して欲しかったです。

決して表現が文法的に間違っているというわけではないので、ご理解くださいませ(^^)

Johnnycake

おお~、そうですか、残念ですか。それは残念。もうちょっと巷での評価が出てきてから読もうかな、と思っていましたが、それほど気になってるのでもないので、当分おあずけかな~。

ただ、由佳里さんが気に触ったとおっしゃる部分、私は全く問題なしです。^^;この辺り、もしかしたら、アメリカでの受け止められ方とこちらでは違うのかもしれないと思ってしまいました。

連れ合いはオーストラリアに長く住んでいるイギリス人なのですが、この引用された部分全く問題なしでした。最初の引用文なんかは「よくわかる~」と感心してました。(ちなみにローリングの書いた英語だということは言わずに見せました。)

由佳里さんは英国にも住まれたことがあるそうなので、アメリカ英語の感覚ばかりではないとは思いますが、イギリスでの評価とアメリカでの評価が同じようなのか違ってくるのか、興味のあるところです。(オーストラリアはまだまだかなりイギリス寄りの部分が大きいです。)

渡辺由佳里

ゆかりさん、

私はけっこうこういうタイプの小説が好きなんですよ〜。
でも、このジャンルの小説を読み慣れている者にとっては、ローリングの表現力はちょっと辛かったです。
児童書ファンタジー作家の彼女が文芸小説を書くために文体を変えたりした努力の跡は見えるのですが、成功しているかというと、残念ながらしていません。

でも、失敗する可能性のほうが高いと知りつつ、これだけ多くの人々の前で挑戦した彼女の意志の強さには非常に敬意を覚えます。

また書き続けると思いますが、彼女が挑戦し続けるのを楽しみにしています。

失敗作でも読む価値はあると思いますよ。

YukariP

私も、普通の著者なら見向きしないタイプの作品ですが、J.Kだったら気になりますね。興味深く由佳里さんの書評読ませていただきました。彼女だからこそ、失敗作でも読んでみたいという気になりますね。失敗する可能性は誰よりも彼女自身が一番良くわかっていると思うので、それでもあえて書きたいものを書いた、と。。。そしてそれができるのもハリポタの成功あってのこそですよね。

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